工法

工法

ウレタン塗膜防⽔

ウレタン樹脂を主成分とする塗膜を建築物や構造物の表面に塗布することでゴム状で弾性のある防水層を形成する工法です。 この技術は、建築物の外壁、天井、床、屋根などさまざまな用途で使用され、液状の防水材を使用するため複雑な形状の場所でも適用できます。ウレタン塗膜防水には「密着工法」と「通気緩衝工法」など、施工箇所や下地の種類・状態に合わせて最適な工法を選択することができます。

特徴

基本的に主剤と硬化剤を混合し、硬化することで防水層が形成される。

長所

塗り重ねに時間をかけない場合、シームレスな防⽔層を形成できる。

短所

下地の状態に影響を受けやすく、湿気のある下地では防⽔層が膨れやすい。

価格

密着(接着)系⼯法:3,000円/㎡
絶縁系⼯法(通気緩衝⼯法・機械固定⼯法):4,500円/㎡

塩ビシート防⽔

主に塩化ビニール(塩ビ)を素材としたシート状の防水材料です。通常、シートを適切な寸法に切り、接着剤や溶剤を使用して接合し、建築物や構造物の表面に設置します。
この材料は工場で生産されているため、均一な厚みで仕上げることができます。耐候性、耐薬品性、耐久性に優れており、ビルやマンションの屋上、水槽、プールなど様々な場所で使用されています。

特徴

塩化ビニル樹脂をシート状に成形した防⽔材料。

長所

シート同士を溶着・溶接できるため、接合部の信頼性が高い。耐用年数が長い。

短所

機械固定⼯法の場合、騒⾳や振動が発⽣する。

価格

密着(接着)系⼯法3,500円/㎡
絶縁系⼯法(通気緩衝⼯法・機械固定⼯法)4,500円/㎡

アスファルト防水

アスファルトを使用して防水層をつくる工法です。アスファルトを加熱して液状にしたものを、合成繊維不織布にアスファルトを含浸させたルーフィングというシート状の防水材で重ねていくことで、防水層を形成します。
マンションや公共施設の屋上・屋根に使用されることが多く、熱工法とトーチ工法、常温工法などがあります。

特徴

アスファルトを含有させた防⽔材料。シート状または塗膜状のものが存在する。

長所

密着性が高く耐久性がある。古い歴史があり信頼性がある。

短所

熱工法では煙・臭いが発生する。高い技術力が必要である。

価格

密着(接着)系⼯法:3,000円/㎡
絶縁系⼯法(通気緩衝⼯法・機械固定⼯法):4,500円/㎡

FRP防水

FRPとは、Fiberglass Reinforced Plastic(繊維強化プラスチック)の略で、一般的にガラス繊維とポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂で構成された防水材料です。FRP防水には大きく分けて2つの工法があり、1ply(繊維含浸1回)工法と2ply(繊維含浸2回)工法があります。
表面強度が高く弾性を持っているため、歩行用の屋根や、戸建て住宅のベランダ、バルコニー、車のバンパー、小型船などで使用されています。
樹脂は塗膜系ですが硬化剤の量を調整することで硬化時間を調整でき、早く固めることができます。仕上げにはトップコートが使われます。

特徴

プラスチックに強化繊維を含有させた防⽔材料。

長所

軽量で耐久性がある。塗膜の硬化時間が短いため工期が早い。

短所

紫外線に弱いためトップコートの塗り替えが必要。他の防水工法に比べて費用が高い。

価格

密着(接着)系⼯法4,000円/㎡
絶縁系⼯法(通気緩衝⼯法・機械固定⼯法)5,500円/㎡

ポリマーセメント系塗膜防水

セメント系パウダーとエマルジョン樹脂を調合した防水材料です。屋根・ベランダ・バルコニーに使用されることが多く、比較的コストが低いため、仮防水材としても使用される事があります。
セメントと防水樹脂の液体のみを使用するため、防水層の膜厚はあまり厚くなく、塗り重ねが重要です。有機溶剤を含まない水性防水材のため、臭いも少なく、環境と人体に優しいです。

特徴

セメントと防⽔樹脂を混合して硬化させる防⽔⽅法。

長所

有機溶剤や火気を使用しないため安全性が高い。環境にやさしい。

短所

粘度が低いため、厚みをつけにくく、経年劣化が進行しやすい。

価格

密着(接着)系⼯法3,000円/㎡
絶縁系⼯法(通気緩衝⼯法・機械固定⼯法)4,500円/㎡